格差問題は過渡期の現象 January 19, 2009
格差を大問題だとする政治家が大増殖していることは問題だと思う。 国の歳出削減によって、地方で仕事が減り、医療が崩壊しているという。
しかし、このような考え方はものごとを省略しすぎであり、完全に思考回路がショートしている。 格差を問題にする人は、「最近貧しくなった人たちがいる」という例から主張がスタートする。 それは事実だと思う。 ただし、問題が格差だけなのであれば、「比較的豊かな層は今後も豊かである」という見方も立証しなくてはならない。
しかし現実は違うと思う。 一部の貧しい層が出てきたのは、下から順に脱落していっているだけで、今後は順に上の層も浸食されていくのだ、という見方も常に頭の片隅に置いておくべきだ。 根本的な問題は国力の衰微だろう。
日本全体が泥船になっているのだと見れば、歳出削減は水漏れを防ぐ当然の手段だと言える。 いま格差を問題にしている人たちは、船底の穴をさておいて二等船室の人をとりあえず甲板に上げて来ようと言っているようなものだ。
そこに何らかの美談は生まれるかもしれないが、全員溺死する終幕は見えている。 問題はこのような終幕が見えていない人が現実には多いということだ。 船に乗っている人は騒ぎがあることは分かっても、それが何なのかを理解するのが難しい。
今年は賃金カットによって問題がより上の層に波及してくるに違いない。 本丸が燃えるとなれば、都市ー地方、正社員ー派遣といったような格差は完全に誤った見方であったことが明らかになるだろう。
この状況を解決するには景気循環ではなく新たな経済成長が必要だが、その点についてはみな無策であることもようやく浮き彫りになってくる。 これから負の資産の大量分配がはじまるなかで、新産業の創造がスローガンに終わるという最悪のシナリオも視界に入ってきた。
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