絵でみる石油ビジネスのしくみ
2007年7月19日(Thursday) 12:23am エネルギー コスト 書評 経済石油業界とその周辺がどうなっているか、について初歩的な知識を整理した本。
ありがちなイラスト入りのガイドブックながら、内容に曖昧なところがなく出色の完成度。
『絵でみる石油ビジネスのしくみ (絵でみるシリーズ)』
茂木 源人
石油は工業社会の血液とも言うべき最重要資源だ。
燃料だけでなくプラスチックや合成繊維などの派生製品まで生活に浸透しきっている。
その一方で、大元の油田が非常に偏ったごく一部の場所にしかないことが石油のやっかいなところだ。
流通経路が限られているから、ごく少数のプレーヤーによるパワーゲームの世界になっている。
数えるほどしかない業界大手、産油国、消費大国、投機筋それぞれの思惑がこの本を読むとよく分かり、よって石油にまつわるおおよその枠組みが理解できるようになる。
ここ数年、石油の高騰がトレンドになっていて、昨年あたりから身の周りにまで影響が及んできている。
直近の話題ではレジ袋有料化が挙げられる。あれはエコ目的では一切ない。
この本では直接レジ袋について語ってはいないが、業界構造の図を眺めていると包装業者が価格転嫁をせざるを得ないところまで追い込まれたという状況が見えてくる。
それがどういうことなのか、次にどういうことが起こるのかを洞察するためには業界構造を是非とも知っておく必要がある。
この本は暮らしに直結する重要テーマを非常に読みやすくまとめているから、このまま中学校の教材になって良いくらいだ。
単なる一業界事情とあなどってはいけない。
石油だけは別格だ。
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